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2008年12月 2日アーカイブ

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長時間の勉強や仕事で疲れた時、チョコレートなどの甘い物を口にして、また元気がわいてきたという経験をしたことがないでしょうか。

脳がエネルギー源として利用できるのは、ブドウ糖だけ。甘い物に含まれる砂糖は、食べるとすぐに果糖とブドウ糖に分解されるため、活動した後の脳にエネルギーを補給するのには最適です。

実は、ブドウ糖にはもう一つ、脳の働きをサポートする重要な役割があります。

脳内には、脳を興奮させ、集中力を高めるドーパミンや、脳をリラックスさせるセロトニンなどの神経伝達物質があり、脳がうまく働くのを助けています。

セロトニンが欠乏すると、学習や記憶の能力が低下します。セロトニンの原料は、必須アミノ酸のトリプトファンですが、ブドウ糖が不足していると、他のアミノ酸が先に脳内に取り込まれ、トリプトファンが入りにくくなってしまいます。

イギリスのチームが、アルツハイマー病患者を対象に行った研究では、ブドウ糖の摂取により、文章や単語、人の顔を記憶する力や方向感覚が向上する効果が確認されました。

セロトニンを効率よく分泌するには、トリプトファンを豊富に含む乳製品や肉、魚などと一緒に、砂糖をとるようにすると良いでしょう。日本応用糖質科学名誉会員の橋本さんは、「欧米で、肉料理の後に甘いデザートを食べるのはそのため。消化するとブドウ糖になるコメの食事なら、食後に甘い物は必要ありません」と言っています。

そんな橋本さんも、「受験生にぴったり」と薦めているメニューは、ずばり「すき焼き」です。トリプトファンが豊富な牛肉や鶏卵と、砂糖を同時にとることができる、正に受験生の必勝メニューということになります。

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