子育ての最近のブログ記事
中学の環境の変化になじめず、不登校などのきっかけにもなってしまうのが“中1ギャップ”です。新中学生の親は、子どもの心の健康への配慮も必要です。
「今の中学生の最大の関心事は周りと仲良くつきあえるかどうか。新入生には、親が想像する以上のストレスがかかります」と、日本学校保健会事務局次長の並木茂夫さんは話しています。
元中学校長として生徒と対話してきた並木さんの親へのアドバイスは「春はひたすら子ども話を聞くこと」です。会話していても、子どもの話を聞いていない親は意外に多いそうです。親への研修会ではまず、“悪い聞き方”を実演しているそうです。例えば、頼まれてもいないのにアドバイスしたり、家事をしながら適当に相づちを打ったり・・・。必ず「それ私です」と声が上がるそうです。
逆に良い聞き方は、価値判断を加えずに「大変だったね・・・」と共感を示しながら、話を引き出すようにします。カウンセリングでも使う基本的な方法で、話すことによって、感情や考えが整理され、自分で解決策を見出していくのだといいます。一緒にオロオロする親もいるそうですが、毅然と構えることが大切です。
春を過ぎても解決しなければ、担任やスクールカウンセラーに相談してみてください。ただし、並木さんの経験では、子ども自身が乗り越えることがほとんどだそうです。「『親に話を聞いてもらえた』ことが、大人が思う以上に子どもの心の安定につながることを知ってほしい」とアドバイスしています。
聞き上手になるための3つのポイント
- 話に意識を集中させる
- 相手の気持ちを理解しようとする
- 話を引き出す
集団生活に適応できない児童で授業が混乱してしまうのが「小1プロブレム」です。我が子が授業中にきちんと座って話を聞けるかどうか、心配な親御さんも多いと思います。
諏訪東京理科大教授の篠原菊紀さんは「幼児期に十分体を動かすと、注意力や感情の抑制力が高まる」と話しています。篠原さんたちは長野県内の保育園で、特別なプログラムを導入している園と、していない園の園児に注意力や抑制力を調べるテストを行いました。すると、運動をしている園の方が高く、その差は小学3年生くらいまで持続したそうです。
「身体のコントロールと心のコントロールは似たような脳の機能を使っている可能性がある」と篠原さんは話しています。運動は、おにごっこや縄跳びなど何でもよいのですが、全身バランスをよく使う運動が効果的だといわれています。
実際にいすに座ることに慣れさせるには、リビングなど子どもが落ち着ける場所で親子一緒に座り、少しでも長く座り続けられたら、すぐに褒めることが大切です。篠原さんによると、褒められたという“快感”と、その時の行動は、脳の「大脳基底核」と呼ばれる部分で結びついていて、褒められると、もっと続けようというやる気が起きるそうです。
座っている間、その日の出来事を話したり、好きな絵本の内容を、絵本を使わずに話して聞かせることもおすすめです。親子のコミュニケーションも深まり、一石二鳥です。
進学・進級など、春は、子どもの生活環境が一変することの多い季節です。新生活になじめず、悩む子どもも少なくありません。
「子どものうつ病ってなあに?」の著書もある東京都精神医学総合研究所の猪子(いのこ)香代副参事研究員は「10代のうつは決して珍しくない」と強調します。例えば、希望の学校に進学したものの、人間関係などに悩む中学生などのケースです。
日本と比べて実態解明が進むアメリカの調査では「10代の3~8%がうつ」と指摘されています。猪子研究員は「絶望から自殺を考える子もいる。早めの治療が必要」と警鐘を鳴らしています。
子どもがうつ病かどうかの目安は、アメリカ精神医学会の診断マニュアル(下記の表参照)にある九つの症状が参考になります。特に注意したいのが、1.一日の大半を泣いていたり、「へこんでいる」などと訴えるなどして、うつ気分が続いている 2.自分の好きな趣味を含めて、何をしても楽しくない―の二つです。少なくともこの二つのいずれかを含めて5項目が2週間以上続く場合、うつ病の可能性があります。この目安にあてはまらくても、1か2の状態が2週間以上続く時は注意が必要です。
うつ病は、性格や生活環境など、複合的な要因が複雑に関係しあって発症すると考えられています。特に進学、進級、転校、引っ越し、いじめを体験した時などは注意が必要です。ただし、子どもが憂うつそうにしているからといって、過度に不安になることはありません。「大切なことは、子どものうつ病を知っておくこと」と猪子研究員は話しています。
子どものうつ病が疑われる症状
- うつ気分が続く
- 何をしても楽しくない
- 急に体重が増減した
- 眠れない、または眠りすぎる
- じっとしていられない、または動けない
- 疲れやすい
- 自分をダメな子、悪い子だと思う
- 集中力がない
- 死ぬことを考えている
子どもの指先が荒れたり腫れたりして甘皮がささくれ立ち、いつも深爪になっていたら、あかぎれ・しもやけなどの手荒れのほかに「爪かみ」の可能性があります。
「おおの矯正くりにっく」の大野院長は長年の治療を通じて、歯並びの矯正に訪れる子どものごく一部に、指先がただれているケースがあることに気付いたといいます。足の爪もかんでいた7歳の女児もいたそうです。
「爪かみは幼児期から児童期にかけて見られるが、歯並びへの影響は小さく、多くは成長とともにおさまる。ただ、指先の皮膚が硬くなったり、指が変形したりした場合は、神経性習癖として治療が必要」と話しています。
大野院長によると、爪かみが激しい子どもは神経質で緊張しやすいといった性格的な特徴があるほか、親が過干渉だったり放任主義だったりと、親子関係に情緒的な安定がない場合があるそうです。そして親は爪かみに気付くと激しくしかりつけ、子どもはますます不安定になり爪かみがやめられなく――という悪循環に陥りやすくなってしまいます。
教育相談に応じている東京学芸大の小林正幸教授は「親は子どもの爪かみを過度に注意しないようにしましょう」と助言しています。そして子どもに不安やストレスがあることを理解し、感情を親が代弁するように勧めています。「『宿題が心配なんだね』など、不安を表現してもよいことを理解させる。すると爪に向っていたストレスを言葉で表現できるようになる」そうです。
また、子ども自身が爪かみをやめたいという意志があるなら、爪かみをしなかった日はシールやスタンプを与える「ごほうび療法」も効果的です。爪かみをやめると、指先の荒れも自然に解消するといいます。
小林教授は、「爪かみを家庭だけで解決するのは難しい場合もある。スクールカウンセラーなどに相談すると、治療の足がかりを得られるでしょう」と助言しています。
年が明ければまもなく受験本番です。昼夜を問わず勉強に追われている受験生には、甘いものでリフレッシュを図っている人もいるかもしれません。
静岡県立大学食品栄養科学部教授の横越英彦さんは「砂糖の入った甘い物は、集中力を高めたり、疲れを癒やしたりするために効果的」と話しています。脳は体の中でも多くのエネルギーを使う場所です。そのエネルギー源はブトウ糖です。不足すると集中力を欠いたり、疲れやすくなったりするため、定期的に補う必要があります。砂糖は食べるとすぐにブトウ糖に分解されるので、ご飯やパンなどの成分でるでんぷん(多糖類)に比べ、素早くエネルギー補給できます。
横越さんによると、空腹時よりも砂糖を摂取したときの方がゲームの成績が良かったり、午前中に一度アメを与えたクラスの方が与えないクラスよりも学習到達度が高かったりといった実験結果があるといいます。受験生の場合、夜に食べることも想定し、胃にもたれない程度に適量の甘いものをとると良いでしょう。
そこで、菓子研究家の小松喜美さんに、受験生にお薦めのおやつを提案してもらいました。
まずは、ユズのさわやかな香りが心地よい「ユズ・ハニー・ジンジャーティー」です。1日ほどハチミツにつけておいた薄切りのユズとシロップ大さじ3杯、すりおろしたショウガ小さじ2分の1杯をカップに入れて、150CCの熱いお湯を注ぐだけです。ショウガには体を温めたり、免疫力を高めたりする効果があるので、受験当日の朝にもぴったりです。
栄養たっぷりで、消化にも良い黒ごまプリンもお薦めです。
「どれも簡単にできるので、たまには受験生自身が気分転換に作っても良いのでは?」と小松さんも話しています。
黒ごまプリン(2個分)
- 耐熱ボウルに水大さじ2杯とゼラチン5グラムを入れ、電子レンジ(600ワット)で20秒加熱する
- 鍋に黒練りごま大さじ2杯、牛乳300CC、きび砂糖30グラムを入れて中火で沸騰直前まで温め、1.を加えて混ぜる
- あら熱がとれたら、カップに分けて冷蔵庫で2時間冷やす